Q:数年前からジクジクした水虫です。皮膚科の先生に診てもらうのはちょっと恥ずかしいと思い、市販の薬で何とかごまかしてきたのですが、なかなか良くなりません。自宅でできる良い対処法はないでしょうか?
A:水虫は感染症で、症状も様々です。ご家族やペットからも感染します。特におふろ場やプール・畳など、素足で歩くことの多い場所で感染する病気です。皮膚科で正しい診断を受け、治療することが大切です。
水虫とは?
カビの一種である白癬菌(はくせんきん)が、皮膚の角質層に寄生して起こる感染症です。
白癬菌は「皮膚糸状菌(ひふしじょうきん)」とも呼ばれ、その種類は40種類以上にのぼるといわれています。
水虫の種類
最も多い症例は含む足のゆび、ゆびの間、足の裏ですが、手やそけい部などにも症状が表れます。
症状としては、多くは皮がむけて赤くなり、かゆみを生じますが、カサカサに乾燥するタイプと、水疱になったり、液が出てジクジクするタイプなどがあります。全くかゆくない場合もあります。
足にできる水虫は主に以下3種類に分類されます。
趾間型(しかんがた)
足のゆびとゆびの間にできる水虫です。赤くなりひび割れたりすると液がしみてジクジクした症状になっていきます。
小水疱型(しょうすいほうがた)
足の裏や側面にできる水ぶくれのような水虫で、かゆみを伴います。
角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)
足裏全体にできる水虫。とくにかかとの皮膚が分厚くなってひび割れを生じます。
足の水虫の原因
皮膚糸状菌の中で、特に日本人を悩ませている原因菌は、「トリコフィトン・ルブルム」という菌と、「トリコフィトン・メンタグロフィテス」の2種類です。
これらの菌に感染した人の皮膚(角質)のかけらを素足で踏んだりしてしまうことで菌が付着し、感染してしまいます。
足の水虫の対策
白癬菌は、じめじめした高温多湿の環境を好みます。6月~7月の梅雨の時期などは特に注意が必要です。
おふろ場やプール、畳など、素足で歩く場所が主な感染源となるので、足の裏や足の指の間を丁寧に洗い流すことが重要です。
放置をすると悪化したり、水虫だと思っていたものが実は全く別の皮膚の疾患だった、という可能性もあります。
市販の薬だけに頼るのではなく、早めに皮膚科を受診されることをおすすめします。